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ジャン=ギアン・ケラス 『6つの組曲と6つのエコー』

王子様の殿堂!王子ホール!!!


…ではありません^^;


銀座の王子製紙の本社ビルには
クラシック向けのホールがあります。

そこでチェロの演奏とダンスのコラボレーションを見てきました。

ジャン=ギアン・ケラス 『6つの組曲と6つのエコー』
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ジャン=ギアン・ケラスの演奏は始めて聞きましたが
若いのに実力者の触れ込み通り、
とっても良い音を奏でてました。

今回の演目は、バッハの「無伴奏チェロ組曲」。
2日間で全曲演奏です。
(だから見に行った、とも言えます^^)

そして、6楽章全てに「新作」のプレ・プレリュードが付き、
森山開次が踊る…

古典に新作の前奏曲の前奏付きで
踊りまで見れちゃうの??

なんだか分からない??けども
お得感満載で勇んで聞きに行きました。
ジャン=ギアン・ケラス 『6つの組曲と6つのエコー』_b0053900_1102116.jpg
驚いたのはその踊り。
上半身半裸で金髪の長髪で
バッハの音の世界を体で表す…

正直に言うと、どうにも馴染めない…
どうにか、自分の感性の中で折り合いのつく言葉はないのか…
ずっと考えながら見てました。

ケラスが演奏している、その回りを
時に激しく転がりまわり、
時に微動だにせず立ち尽くし…
本当に自由に立ち振る舞う。

2脚の椅子を背中合わせに置いた舞台で
手前にはケラスが座り、
その背面で椅子の上に登ってポーズを取っているときなど…



変な合成の心霊写真みたいに…
みえちゃったんですよ…(なぜか号泣><)



タンゴとかフラメンコとか、
舞踏は好きな筈なのに
これはもしや「前衛」っぽいのに
免疫が無いせいかも???

絵画や彫刻だったら、
どんな抽象的でも、前衛的でも
好みに合えば、十分満足できるのに
どうして舞踏は駄目なんだろう><

ついでに言うと、新作のプレ・プレリュードも
実はあんまり好きじゃないかも…

古川展生を聞きに行った時
古典、スタンダードの間にソロで
新作を披露してましたけど、
興味深くても、馴染むのに時間がかかったなぁと
思い出したりして…

弦楽器で新しい境地を表す時、
それはメロディではなく、
「音」としか言いようの無い感じがします。
弦の出す音、ボディや弓が物理的に当たって出る音。
その組み合わせが妙、みたいな感じ。

あー、私って所謂「美術」以外は
頭が固いのかなぁ~~…
ちょっと悲しい気持ちになったりしました…



でもそこはさすが2日間見ただけはあります!

ケラスの回りで森山開次が動き回っているのが
だんだん当たり前っぽい気持ちになってきたんです。

すごいなぁ~、慣れてる自分^^

だって、楽章の間に、演出だと思いますけど
森山開次が舞台に居ない時とかあって、
そうすると何か物足らない…

あらー。
どうしたんだろう??なんて思ってると
観客席の後ろから、静かに歩み寄ってきたりして。
その姿を見ると、「あ、居た居た^^」って
嬉しくなったり…

演奏が終わったときにカーテンコールで
演奏者とダンサーが手を取り合って見せる笑顔に

自分までもが満足して笑顔になってました。

別に頭で理解する必要も無いわけだし、
見終わって満足感が残ったのなら、
その演奏会は私にとって、
素敵なものだったと言えますよね。



12月には超大御所、ミッシャ・マイスキーの「無伴奏」も
2日間で見に行きます。

その時、きっと、この演奏会の事が
もっと違う風に私の中で変化するんじゃないか?と
その事が「楽しみ」でなりません。
by jadegreen_garden | 2007-10-14 01:20 | Sound


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