「没後30年・髙島野十郎展」

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「光を蒔く人。」
彼をそう称したのは和太鼓の奏者だとか。


野十郎の作品を関東で見るチャンスを
逃すわけには行きません。
三鷹市美術ギャラリーには初めて行きましたが
思ったよりも「ちゃんとギャラリー」で一安心。

*

仏教観に裏打ちされた「慈愛」で持って
画面の隅々に描かれた全ての要素に
光を当て描き込んでいく。
一切の妥協は無い。
それこそ主題ではない、一片の雑草であっても。

描いて描いて描いて。

自分の目で見えるもの意外には
一切阿(おもね)る事もなく。
厳しいくらいの態度と眼差しで
そこに見えないものを描こうとしていた。

突き詰めたリアリズムの先に
行き着いたのは、暗闇の中の光。

それが「月」であり「蝋燭」の連作だそうです。

だから「光を蒔く人」。
なるほど、と思いました。

展示の仕方にも唸らされましたよ。
連作の「蝋燭」達が、本当に燈燭だけで
浮かび上がるかのようなライティングでした。
美術館での展示では、ライティングは重要ですが
これは本当に素敵でした。

先日の「100万人のキャンドルナイト」のような
癒し空間がそこにありました。
離れがたく長居してしまいました^^

*

また「雨・法隆寺塔」は
2度の災難に見舞われながら
無事修復を終えての展示だったんですが、
それが修復できたのも、
ひとえに作家の「作品を残す」ことへの
執念とも言える「技術」だったわけです。

永遠に残る作品への義務を果すその姿勢も
作家本人の生き方そのものな気がしました。

カビでブヨブヨになっても
火事で煤だらけになっても蘇る。

永遠を体現するには
強い強い思いが必要。
全ての作品から
それを教えて貰えた気がします。


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【Photo: Joyeux Anniversaire Ⅱ/2005 May
  東京都目黒区恵比寿・La Table de Joel Robuchon】
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by jadegreen_garden | 2006-07-02 22:33 | Exhibition


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